横浜こども科学館太陽望遠鏡システム  (横浜こども科学館」横浜市 磯子区、1996年10月設置)


1/3 インチCCDカメラ (SONY社製、XC−73,電子シャッター1/10000s)
ガイド望遠鏡 f=30mm(CCDカメラに取り付けています、フィルター付き)
太陽自動追尾ユニットにオートガイダーVSTを使用して、約1’− 2’の追尾精度が得られています。

オートガイダーVSTは、恒星のほかに、太陽、惑星、月、彗星核の自動追尾に応用できます。


以下に横浜こども科学館太陽望遠鏡システムについてご説明します。

 

このシステムの目的は

太陽光を自動的に赤道儀とミラーを駆動して太陽望遠鏡に送り、太陽像(焦点像)を展示室の太陽投影板(約50cmの円盤に太陽像は約40cmぐらいになります)に映し出しお客様に太陽黒点を観察していただくものです。

 

システム全体の概要は

科学館屋上にシェルターがあり、内部にEM200赤道儀を設置してあります。

赤道儀上に約30cm径のミラーを取付け、反射するための固定ミラーも設置してあります。

2台のミラーの中間に太陽自動導入、オートガイド用CCDカメラと小型ミラーを設置しています。

 

館内(展示室)ではシステム全体を操作するメイン装置と電源装置、CRTモニターを置いてあります。

メイン装置のなかに太陽追尾ユニット(オートガイダーVST)が入っています。

太陽追尾ユニットは通常のVSTとほぼ同じですが、太陽追尾専用として一部専用化してあります。

 

システムの実際の運用の概要は

運用は休館日と曇りの日を除きほぼ毎日行われています。

朝、科学館の担当者が屋上のシェルターを開けます。

次に展示室の装置とCRTモニターの電源を入れ、装置のスタートボタンを押します。

すると自動的に赤道儀が回り始め(約20倍速)太陽の自動導入を始めます。

CCDカメラで太陽を検出すると、赤経赤緯を交互に駆動しながら太陽像を太陽投影板に近づけていきます。太陽像が太陽投影板に接触するあたりから、ゆっくりした速度に切り替わり、太陽投影板上に太陽像を入れていきます。

その後は、ほぼ太陽像は投影板の中にとどまっています。(オートガイド)

 

夕方、終了時刻になると自動的に、太陽追尾を終了し、赤道儀を逆回転させていき、原点に戻ると停止して、システムの動作が止まります。その後、科学館の担当者が屋上のシェルターを閉め、装置とCRTモニターの電源を切ります。

 

 

 

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