天体導入支援 DOGナビゲータ NS-300 |
(2009,1/22 更新)
目 次
DOGナビゲータ NS-300の特徴
外観と準備について
・パソコン、エンコーダ、電源の配線について
使用上の注意
パソコンから天体導入する方法
・LX200互換コマンドに対応
・Cartes du Ciel ステラナビゲータ TheSky
・望遠鏡スタンダードASCOM
・通信条件
・天体導入の準備について
・観測地の情報を登録
・時計を初期化
・DOGナビゲータ と星図ソフトを初期設定(同期)
・天体導入の方法
・導入精度について
ご使用前に、エンコーダの情報を登録する必要があります
・エンコーダ基本定数について
・エンコーダ分解能(1回転の総パルス数)
・ユーティリティソフトを使って、エンコーダ分解能を測定する
・エンコーダの回転方向を反転する
Encoder Adapter
(汎用エンコーダ・アダプター)
・天体導入支援機能はオプション
・角度、変化、パルス量測定
DOGナビゲータ コマンドについて
・アプリケーション プログラムについて
スクリプト言語Tcl/Tk
・LX200コマンド
・NS-200/500コマンド
・NS-300エンコーダコマンド
ダウンロード ユーティリティープログラム
・DOG NS-200 観測地情報
・DOG NS-200 Navigator
・DOG Navigator NS-300 ENCODER
・その他
エンコーダ、コネクタ について
・接続コネクタ信号配置
・エンコーダ 定格、配線方法
・GPエンコーダ
・RS-232C
オプション
・Dサブ15Pコネクタ
・ケーブル
仕 様
開発履歴
DOGナビゲータNS-300は、赤道儀エンコーダ方式の天体導入支援装置です。
パソコン画面の星図をみながら天体導入と座標表示(赤経、赤緯)ができます。
TheSky Cartes du Ciel ステラナビゲータVer6・・・
望遠鏡スタンダードASCOMに標準対応していますので、世界中の星図ソフトを試すことができるでしょう。
エンコーダを使っていますので、超高速導入が可能です。(10000倍速以上)
ミードLX200、天体自動導入装置DOG NS-200/500とコマンド互換性があります。
他に天体導入支援機能がオプションの 汎用Encoder Adapter (エンコーダ・アダプタ) があります。
グレードアップに対応します。
■ 外観と準備について
◆パソコン、エンコーダ、電源の配線は図を参考にしてください。
ドームエンコーダはオプションです。
◆DOGナビゲータの電源として、12V 500mA程度のバッテリをご用意ください。
(エンコーダ 1個あたりの消費電流は、5V 50mA程度を想定しています。)
配線の前に、必ず電源スイッチがOFF(下向き)であることを確認してください。
配線をチェックしてから、電源を入れて下さい。
■ 使用上の注意
◆電源コードの 接続を絶対に間違えないように注意して下さい。本機を破損する危険性があります。
◆電源スイッチ を一度OFFにした時は、5秒以上たってからONにして下さい。電源のON/OFFは、必ず本機の電源スイッチで行って下さい。
◆エンコーダケーブルを接続する場合は、必ず電源スイッチがOFFの状態で行って下さい。
◆極端な高温下や低温下での使用は避けて下さい。極端に湿度の高い場所や、ほこりの多い場所での保管および使用は避けて下さい。
◆本機は精密な 電子部品でできていますので、衝撃を加えたり、衝撃、振動の加わる場所での保管および使用は避けて下さい。
◆本機を、分解、改造したりしないでください。保証を受けられない場合があります。
◆本機を赤道儀に接続して使用する場合は、そばから離れないで下さい。鏡筒と赤道儀あるいは三脚に衝突する危険性があります。
■ パソコンから天体導入する方法
(2009,1/6)
DOGナビゲータ は、TheSky 、Cartes du Ciel 、ステラナビゲータ Ver6 を利用して簡単に天体導入ができます。
また、LX200コマンドを内蔵していますので望遠鏡スタンダードASCOMに対応します。
これにより世界中のいろいろな星図ソフトを試すことができるでしょう。
◆パソコンとの接続はRS232C ストレートケーブル 両端 D-SUB 9Pメス をご用意ください。
USBポートではUSB-RS232C変換ケーブルを使って接続してください。
◆通信条件は、9600bps(4800) 8ビットデータ パリティなし ストップビット1です。
アプリケーション側の通信設定をこれに合わせてください。
◆ステラナビゲータVer.6、TheSky Ver.5(プロフェッショナル版)で動作確認を行なっています。
Cartes du Cielでは、Basic
package 2.76の他にASCOM Plugin v1.2とMeade
Plugin v1.51gをインストールして、
動作確認を行っています。
2009,1/8現在、ステラナビゲータVer.8 では正常に動作しません。 (2009,1/8 追加)
(未確認ですが、Ver.8ではプログラムが変化した模様です)
今後改良してステラナビゲータVer.8に対応する計画ですが、それまでCartes du Ciel、TheSky、ASCOM対応の星図ソフトをご検討ください。
天体導入する場合は以下の準備が必要です。
◆星図ソフトで天体導入する前に、必ずエンコーダ基本定数、エンコーダ反転を済ませてください。
設定はユーティリティーソフトで簡単にできます。具体的な方法はこちらを参照してください。
◆観測地の情報を登録します
観測地の情報として、東経(135°)、緯度(北緯35°)、時差(世界時からの時間差)を登録してください。
( )の値は購入時の初期値(明石市)です。
◆時計を初期化します
DOGナビゲータは時計機能を内蔵していますが、電源投入直後は初期化されていません。
天体導入の前に、時計、カレンダ(年、月、日、時、分、秒)と地方恒星時時計を初期化する必要があります。
以上の項目はLX200コマントで設定できますが、星図ソフトで簡単に実行することができます。
観測前に一度初期化してください。
◆望遠鏡に天体を入れて、DOGナビゲータ と 星図ソフトを初期設定(同期)します
天体導入の前にDOGナビゲータに現在の望遠鏡の位置(赤経、赤緯)を初期化しておく必要があります。
初期設定は繰返し行うことができます。
LX200コマントで初期化できますが、星図ソフトCartes du Cielでは、クリックするだけで簡単に初期設定が完了します。
◆観測地の情報を登録します
天体導入する前に、ユーティリティソフトで経度、緯度の設定を済ませてください。
観測地が遠く離れた場所に移動しないかぎり、一度設定すれば変更する必要性はありません。
観測地の東経(135°)、緯度(+35°)、時差(世界時からの時間差、+9時間)は、LX200コマンド、DOGユーティリティープログラムで変更、登録できます。( )の値は購入時の初期値(明石市、日本)です。西経の場合は、360−西経 の値を登録してください。
東経と時差は、地方恒星時の計算に利用しますので観測地の値で登録してください。
地方恒星時は子午線の位置を知るために計算しますので、子午線付近の天体で初期設定(同期)を避けるならば、とくに正確である必要はないでしょう。また、Ver3.07では、緯度は初期値のままでも問題ありません。
地方恒星時はおよそ数秒から数分程度の誤差があるでしょう。
◆時計を初期化します
Cartes du Ciel
Cartes du Ciel操作パネルの[ Set Telescope Time ]をクリックします。
パソコンの日付と時刻をDOGナビゲータに送り、内部時計、カレンダを初期化して同時に地方恒星時を計算し、恒星時時計を初期化します。
すると、以下のようなダイアログが開きます。
Time zoneは世界時からの時差を表します。
これで時計の初期化は完了しました。
「ツール」メニュー 「望遠鏡コントロール」をクリックすると、「望遠鏡の設定」ウインドウが表示されます。
「望遠鏡コントローラ」を選択して、「接続」、そして「日時・場所送信」を実行します。
これで時計の初期化は完了しました。
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「望遠鏡コントローラ」として、ミードLX200を選択してください。
その他に、ミードAutostar、スカイセンサー2000PCでも正常に動作するのを確認しています。
TheSky
「スコープ」メニュー 「セットアップ」をクリックすると、「セットアップ」ウインドウが表示されます。
「コントロールシステム」として、ミードLX200を選択してください。他にスカイセンサー2000PCで正常に動作するのを確認しています。
次に望遠鏡と「リンク確立」してから、「スコープ」メニュー 「オプション」「初期設定」をクリックすると、「初期設定」ウインドウが表示されます。「日付設定」、「時刻設定」ボタンを順番にクリックします。(日付設定は完了に時間がかかる場合があります)
「緯度設定」は有効に機能しますが、「経度設定」「GMST」はユーティリティープログラム(観測地情報)で設定済みですので設定する必要はありません。実行しても無効となります。
これで時計の初期化は完了しました。
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以下の手順で初期設定(同期)します。
Cartes du Ciel
・あらかじめ望遠鏡の視野に初期設定する天体を入れておきます。
・次に星図上でその天体をクリックして選択します。(下図ではベテルギウス)
・次に[望遠鏡コントロール]バー の[Sync]または、右クリックで表示される[ドロップダウンリスト]の、
[Sync Current Object] をクリックします。
これで初期設定(同期)は完了しました。
・あらかじめ望遠鏡の視野に初期設定する天体を入れておきます。
・次に星図上でその天体をクリックして選択します。
・操作パネルの「SYNC」ボタンをクリックします。
・すると望遠鏡の位置を表す視野枠(マーク)が表示されます。
これで初期設定(同期)は完了しました。
・あらかじめ望遠鏡の視野に初期設定する天体を入れておきます。
・次に星図上でその天体をクリックして選択します。
・[天体情報]ウインドウが表示されますので、「望遠鏡同期」ボタンをクリックします。
・すると望遠鏡の位置を表す視野枠(マーク)が表示されます。
これで初期設定(同期)は完了しました。
◆ 天体導入の方法
Cartes du Ciel
[望遠鏡コントロール]バー の[Track]をクリックすると視野枠が表示されるようになります。
これは、現在の望遠鏡位置を表しています。ベテルギウスに表示されました。
・視野枠は望遠鏡の位置を星図上にリアルタイムで表示しています。
・赤道儀のクランプを緩めて、ゆっくりと望遠鏡を動かしてください、それに伴って自動的に視野枠が動いていきます。
・天体導入はこの視野枠の中に目的の天体を入れてください。
望遠鏡を覗くと、目的の天体が導入されています。
視野枠の大きさは [設定]メニュー [視野枠] で変更できます。
・視野枠(マーク)は望遠鏡の位置を星図上にリアルタイムで表示しています。
・赤道儀のクランプを緩めて、ゆっくりと望遠鏡を動かしてください、それに伴って自動的に視野枠が動いていきます。
・天体導入はこの視野枠の中に目的の天体を入れてください。
望遠鏡を覗くと、目的の天体が導入されています。
◆ 導入精度について
天体導入精度は、以下の要因などで変化します。うまく導入できない場合はチェックしてください。
・極軸誤差
・赤経軸と赤緯軸 との直交誤差
・極軸(赤経軸)と望遠鏡の光軸誤差
(極軸と光軸は並行になる必要があります,天の北極、南極に近い天体ほど大きな影響を受けます)
以上のほかに
・「初期設定(同期)」での設定誤差
・鏡筒のバランス不良、強度不足による、たわみ、ガタ
・分点の誤差
・大気差
などが影響する場合があります。
とりわけ小型赤道儀では誤差が生まれやすい傾向がありますので、
誤差が大きくなったなと思ったら、初期設定(同期)をやり直してください。導入精度が改善されるでしょう。
◆ ご使用前に、エンコーダの情報を登録します
DOGナビゲータは、いろいろなエンコーダの取付け方法と分解能(パルス)に対応できるように設計しています。
広範囲の分解能(最大40億パルス)に対応するため、エンコーダ基本定数というものがあります。
この定数は 赤経、赤緯、(ドーム)の各軸における1回転の総パルスを定義します。
たとえば、ビクセンGPエンコーダでは1回転すると3000パルス エンコーダ信号が出力されますので、
赤経と赤緯のエンコーダ基本定数は3000になります。
星図ソフトで天体導入する前に、必ずエンコーダ基本定数を登録してください。
登録は、エンコーダコマンドで行うことができますが、ユーティリティーソフトで簡単にできます。
エンコーダ基本定数は、32ビット16進数で表します。
パルス 32ビット
3000 00000BB8
4000 00000FA0
4320 000010E0
28800 00007080
登録した定数はNEWコマンドでメモリに保存できますので、登録は一度で完了します。
エンコーダの取り付けは、赤道儀、エンコーダ形状などにより、いろいろな方法が考えられます。
たとえば各軸の回転をベルト、ギアなどを介してエンコーダに伝えた場合は、1回転の総パルスを計算するのが難しくなります。
そのような時は、ユーティリティソフトを使うと簡単に計算できます。
やり方は、初めに32ビットデータ値を確認してから、手動で赤道儀を1回転させて32ビットデータ値を確認、その差を求めるだけです。
エンコーダ基本定数 = 一回転後の値 - 初めの値
また、エンコーダの取り付け方向によって、回転方向と赤経、赤緯値の増減が矛盾する場合があります。
その時は、ユーティリティソフトでエンコーダ反転してください。
赤経では日周運動の方向に回転すると赤経値は減少します。赤緯は北極星へ回転すると+90度に近づいていきます。
10進、16進数の計算や変換には、Windows付属の「アクセサリ」、「電卓」を利用できます。
メニューで関数電卓に切り替えられます。
■ Encoder Adapter (汎用エンコーダ・アダプター)
DOGナビゲータから天体導入支援機能をオプションにしました。
ソフトウエアが異なるだけで、ハードウエアは同じものです。
2チャンネルのエンコーダ・カウンターとして、角度、変化、パルス量測定などに、ご利用いただけます。
コマンドは、NS-300エンコーダコマンド、NS-200コマンド(RS-233C通信速度)が有効です。
DOGナビゲータNS-300 へグレードアップできます。
3チャンネルのエンコーダ・カウンターにすることができます。
お問い合わせください。
■ DOGナビゲータ コマンドについて
◆ アプリケーションプログラムについて
Tcl/Tkを使った簡単なアプリケーションをご紹介します。プログラミングの参考にしてください。
Tcl/Tkは、Unix、Windows、Macintoshなどで共通に動作するGUI (Graphical User
Interface) に優れた有名なスクリプト言語です。
このプログラムは、DOG NS-200/500用ですが、コマンド互換性がありますのでDOGナビゲータでも動作します。
時計初期化プログラム
このサンプルは、Cartes du Ciel操作パネルの[ Set
Telescope Time ]をクリックするのと同じ働きをします。
つまり、パソコンの日付と時刻をDOGナビゲータに送り、内部時計、カレンダを初期化して、地方恒星時を計算し、恒星時時計を初期化します。
プログラムを実行すると、以下のようなWindowが開きます。
RS232Cポートは、COM1にしています、異なる場合はプログラムを修正してください。2箇所あります。
◆ LX200コマンド (2009,1/6更新)
DOGナビゲータは、LX200コマンドを内蔵して、望遠鏡スタンダードASCOMに対応しています。
そのためLX200あるいはASCOM対応の各種アプリケーションソフトから天体導入支援が可能です。
DOGナビゲータは、以下のLX200コマンドを内蔵しています。
DOG NS-200/500と共通しています。
;* Get
Telescope Information
:GR# Get Telescope RA
Returns: HH:MM.T# or HH:MM:SS#
Depending which precision is set for the telescope
赤経を確認する。
:GD# Get Telescope Declination.
Returns: sDD*MM# or sDD*MM’SS#
Depending upon the current precision setting for the telescope
赤緯を確認する。
:GVP#
:GVN#
;*
:P# Toggles High Precision Pointing. When High precision pointing is enabled
scope will first allow the operator to center a
nearby bright star before moving to the actual target.
高精度表示にします。
DOGナビゲータは、2種類の座標精度に対応できます。
低精度
高精度
赤経
12:30.4#
12:30:25#
赤緯
+11*17#
+11*17'15#
電源投入直後は低精度表示ですが、コマンドで高精度にできます。
:U# Toggle between low/hi precision positions
Low - RA displays and messages HH:MM.T sDD*MM
High - Dec/Az/El displays and messages HH:MM:SS sDD*MM:SS
座標精度を変更します。
星図ソフトCartes du Cielでは、下図の[Display
Precision]で切り替えることができます。
;*
:CM# Synchronizes the telescope's position with the currently selected database
object's coordinates.
DOGナビゲータ を初期設定(同期)します
:&SgDDD*MM#
Set current site’s longitude to DDD*MM an ASCII
position string
経度を設定します。
:/NEW# コマンドで保存できます (フラッシュメモリへ書き込む)
DOGと互換性維持のため、:SgDDD*MM# の代わりに用意しました。(DOG NS-500コマンド)
:SgDDD*MM# の場合は無効となります。
:Gg# Get Current Site Longitude
Returns: sDDD*MM#
The current site Longitude. East Longitudes are expressed as negative
経度を確認します。東経は負数で表示されますので注意してください。
:StsDD*MM#
Sets the current site latitdue to sDD*MM#
緯度を設定します。
:/NEW# コマンドで保存できます (フラッシュメモリへ書き込む)
:Gt# Get Current Site Latitdue
Returns: sDD*MM#
The latitude of the current site. Positive inplies North latitude.
緯度を確認します。
:&SGsHH.H#
Set the number of hours added to local time to yield UTC
世界時との時差を設定します。日本では+9時間です。
:/NEW# コマンドで保存できます (フラッシュメモリへ書き込む)
DOGと互換性維持のため、:SGsHH.H# の代わりに用意しました。(DOG NS-500コマンド)
:SGsHH.H# の場合は無効となります。
:GG# Get UTC offset time
Returns: sHH# or sHH.H#
The number of decimal hours to add to local time to convert it to UTC. If the
number is a whole number the
sHH# form is returned, otherwise the longer form is return. On Autostar and
LX200GPS, the daylight savings
setting in effect is factored into returned value
世界時との時差を確認します。
:SCMM/DD/YY#
Change Handbox Date to MM/DD/YY
コマンドの内容で DOGの時計カレンダ(年、月、日)を初期化します。
:GC# Get current date.
Returns: MM/DD/YY#
The current local calendar date for the telescope.
現在の時計カレンダ(年、月、日)を確認します。
DOGナビゲータの時計カレンダは更新されませんので、日付が変わってもそのままです。
しかし時計(時、分、秒)は更新されていきますので、天体導入、初期設定等には問題ありません。
時計カレンダを初期化した場合は、必ず時計(時、分、秒)を初期化してください。
:SLHH:MM:SS#
Set the local Time
コマンドの内容でDOGナビゲータの時計(時、分、秒)を初期化します。
また、自動的に地方恒星時を計算し、恒星時時計を初期化します。
ただし、事前に時計カレンダ(年、月、日)が初期化されている必要があります。
これ以降は、:GL#、:GS# コマンド が有効になります。
:GL# Get Local Time in 24 hour format
Returns: HH:MM:SS#
DOGナビゲータの時計(時、分、秒)を確認します。
:SSHH:MM:SS#
Sets the local sideral time to HH:MM:SS
地方恒星時を初期化します。
このコマンドは有効に働きますが、初期設定において自動的に初期化されますので、実行する必要はありません。
:GS# Get the Sidereal Time
Returns: HH:MM:SS#
The Sidereal Time as an ASCII Sexidecimal value in 24 hour format
地方恒星時を確認します。
◆ NS-200コマンド
DOGナビゲータは、以下のNS-200コマンドを内蔵しています。
(天体自動導入装置DOG NS-200/500コマンドの一部です)
:/SB0#
RS-233C通信速度 4800bps
:/SB1#
9600bps
:/SB#
確認
1#
RS-232C通信速度を設定します。変更後NEWコマンドを実行してください。
次回の電源投入から有効になります。購入時は9600bpsになっています。
:*V#
バージョンコマンド VST,VSTアダプターで定義済み
システムのタイトルとバージョンを表示します。
:/NEW#
現在の状態を保存する(フラッシュメモリへ書き込む)
OK#
(書き込み成功)
DOGナビゲータの状態(通信速度、東経、緯度、時差)を保存します。
保存しないで電源を切ると、現在の状態は失われ元の状態に戻ります。
観測地情報を変更した場合は、必ずこのコマンドを実行してください。
注意 コマンドでフラッシュメモリへ書き込む場合は、バッテリ容量、断線の心配がないことを確認の上、
実行してください。コマンドは一瞬で終了しますが、仮にそれと同時に、
バッテリ不足や断線が起こった場合は、システムにダメージを与える恐れがあります。
:/RESET#
標準設定の状態に戻す (購入時の状態)
ご購入時のDOGナビゲータの状態に復元します。
◆ NS-500コマンド
:&SgDDD*MM# 経度
:&SGsHH.H# 時差
LX200コマンドを参照してください。
◆ NS-300エンコーダコマンド
・32ビットデータ確認、初期化
・赤経エンコーダ
:>PR# ;赤経32ビットデータを確認する
xxxxxxxx# (32ビット、16進)
:>PRxxxxxxxx# ;赤経32ビットデータを初期化する
:>CR# ;赤経32ビットデータを0にする
32ビットデータはエンコーダのパルスを表しており、正転、逆転により増減します。
したがって、32ビットデータを確認することで直接エンコーダの角度、変化を知ることができます。
例えば、エンコーダ基本定数が3000の場合は、2999 0 1
2 3 - - 2998 2999 0 1 2 - -の範囲の値になります。
赤経32ビットデータは、望遠鏡が西>>東向き、または東>>西向きに変わると値が変化しますのでご注意ください。
・赤緯エンコーダ
:>PD# ;赤緯32ビットデータを確認する
xxxxxxxx#
:>PDxxxxxxxx#
:>CD#
・外部エンコーダ
:>PX# ;外部32ビットデータを確認する(オプション)
xxxxxxxx#
:>PXxxxxxxx#
:>CX#
・エンコーダ基本定数
:>PR# ;赤経エンコーダ基本定数を確認する
xxxxxxxx# (32ビット、16進)
:>PRxxxxxxxx# ;赤経エンコーダ基本定数を登録する
:>PD# ;赤緯エンコーダ基本定数を確認する
xxxxxxxx#
:>PDxxxxxxxx#
:>PX ;外部エンコーダ基本定数を確認する(オプション)
xxxxxxxx#
:>PXxxxxxxx#
・エンコーダ反転
反転すると、エンコーダの回転方向を逆回転として扱うようになります。
赤経、赤緯エンコーダの回転方向と赤経値、赤緯値の増減が逆の場合は、このコマンドで合わせてください。
赤経では日周運動の方向に回転すると赤経値は減少します。赤緯は北極星へ回転すると+90度に近づいていきます。
:>IR# ;赤経エンコーダの反転を確認する
1# ;1:反転 0:なし
:>IR1# ;反転する
:>IR0# ;反転しない
:>ID# ;赤緯エンコーダの反転を確認する
1#
:>ID1#
:>ID0#
:>IX# ;外部エンコーダの反転を確認する(オプション)
1#
:>IX1#
:>IX0#
:>NEW# ;エンコーダの状態を保存する(フラッシュメモリへ書き込む)
OK#
(書き込み成功)
エンコーダ基本定数、エンコーダ反転の情報を保存します。
保存しないで電源を切ると、現在の情報は失われ元の状態に戻ります。
注意 コマンドでフラッシュメモリへ書き込む場合は、バッテリ容量、断線の心配がないことを確認の上、
実行してください。コマンドは一瞬で終了しますが、仮にそれと同時に、
バッテリ不足や断線が起こった場合は、システムにダメージを与える恐れがあります。
:>RESET# ;エンコーダの状態を復元する(購入時の状態)
■ ダウンロード
ユーティリティープログラムです。ダウンロードしてご利用ください。
コマンド互換性がありますので、NS-200/500用はDOGナビゲータでもご利用いただけます。
◆ DOG
NS-500 観測地情報 V2.00
(2008,10/22)
観測地情報を登録してください。(Ver3.07以降)
◆ DOG NS-200
Navigator V1.0 (2008,3/22)
コマンドのテストと各種パラメータ設定、変更、確認ができます。
◆ DOG
Navigator NS-300 ENCODER V1.1 (2009,1/11)
エンコーダ32ビットデータの確認、基本定数、反転を設定できます。
また、1回転に於ける総パルス測定に利用できます。
◆ その他
Tcl/Tk 時計初期化プログラム telescopetime.tcl
■ エンコーダ、コネクタ について
◆接続コネクタ信号配置 (Dサブ 15P コネクタ オス)
pin番号 信号名
1 GND バッテリ−、エンコーダ− (エンコーダ・シールド線)
2 EXT_B 外部エンコーダ B相 主にドームコントロール用(オプション)
3 EXT_A A相
4 RA_B 赤経エンコーダ B相
5 RA_A A相
6 DEC_B 赤緯エンコーダ B相
7 DEC_A A相
8 +5V エンコーダ用+5V
9 GND バッテリ−、エンコーダ− (エンコーダ・シールド線)
10
11 +12V電源 バッテリ+に接続します
12
13
14
15 +5V エンコーダ用+5V
◆エンコーダ 定格、配線方法について
・対応可能エンコーダ
インクリメンタル形
定格電源電圧 5V
出力相 A相、B相 (Z相は使用しません)
消費電流 50mA以下
具体的なエンコーダの配線は下図を参考にしてください。
◆GPエンコーダ
◆RS-232Cコネクタ
RS232C ストレートケーブル 両端 D-SUB 9Pメス をご用意ください。
USBポートではUSB-RS232C変換ケーブルを使って接続してください。
■ オプション
以下をオプションとして用意しています。
ご購入の際はご検討ください。
◆ Dサブ15P コネクタ (接続用)
◆ エンコーダ用ケーブル
◆ 電源ケーブル
■ 仕様
名称
DOG Navigator NS-300
外形寸法
40X150X110 (mm)
CPU
16BIT RISC型 32MHz
電源
12V ±10%以下
消費電流
最大0.2A以下 (本体のみ)
本機を使用することで、お客様または第三者が受けられた如何なる損害も、一切その責任を負いませんので、あらかじめご承知下さい。
この取扱説明書の内容および本機の外観、仕様は、改良のため予告なく変更することがあります。
■ 天体導入支援装置 DOGナビゲータNS-300取扱説明書
制作/編集 NS企画 http://www.h6.dion.ne.jp/~nskikaku/
;****** DOG Navigator NS-300
; Ver 3.07
2008,12/23 DOG
NS-500 Ver3.07をベースにして作成した。
;取扱説明書作成2009,1/11、外部エンコーダをオプションとした(2009,1/22)
;****** Encoder Adapter
; Ver 1.0
2008,12/28 DOG
Navigator NS-300 をベースにして Encoder Adapter を作成した
導入支援関係のコマンドは無効
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